諸行無常は流転しない

諸行無常である、というこのこと自体は、常である。『万物流転の法則』自体は流転しない。そんな流転しない物事をできるだけ見ていたいね、ということで数学や物理について学んだりしようと思っているブログです。

ラフタークレーン 特殊伐採 やり方の基本

 

ラフタークレーンと高所作業車を使った特殊伐採

段取り

今回は、クス3本と、樹種不明の木1本の計4本を

ラフタークレーンと高所作業車を入れて伐採した。

 

基本的な段取りは、高所作業車によって、

木にワイヤーをつけてもらい、

ラフタークレーンで吊れる重量になる箇所で

吊り切りを行い、

さばく場所まで運ぶというものだ。

さばいた枝、幹は、パッカーに入れたり、

トラックに積んだりして、

処分される。

 

今回は、下になにも障害物がなかったため、

リギングは必要なく、

横に伸びている枝は、そのまま切り落としたりした。

だいぶ楽だった。

直立に生えている枝は、ラフタークレーンで吊りきりという形をとった。

 

はじめに、

ラフタークレーンの動線に入る空間の枝を切って、スペースを開けて、

 

次に、下に切り落とせるものは切り落として、

 

たまに、造園屋さんに仕事のネタを提供するために、

切り落とした枝らを片付けてもらう時間をとったりしつつ、

 

直立した枝らをラフタークレーンで吊り切りした。

 

段取りが一番難しい。

メイン、サブ、デザート
メインを行うためのサブがあり、メインを終えた後の仕上げのデザートがあるという図式で考えるならば、

 

メインは、クレーンで吊り、切る。

サブは、邪魔な枝を払うこと、そのために高所に行き、伐採すること

デザートは枝の処理や、化粧切りによる切り戻しなどである。

 

 

 

登り

今回のクスはかなりの大径木で、

72(572xp markⅡ)のバー(あれ何センチだっけ)でも届かないくらいのものだった。

ゆえに、

樹上に登って切る必要があった。

 

登りというのは、結局、

高いところで切るために行われるものであるから、

切れる体勢にもっていくまでが登りである。

 

枝の曲がりや、樹形や、枝ぶりを見て、

チェンソーを構えて、ソーを幹に入れて切っていくために移動する重心をきちんと固定できる位置にロープやら、足やらをとらなくてはならない。

 

体をきちんと固定できて、

重いチェンソーを操作できる/操作しやすいに位置に体をもっていかなくてはならない。

 

それができないと樹上伐採に関しては意味がない。

 

枝ぶりや、枝の股、体をとる枝、などなど、

考えるべき変数が多すぎるため、

まずは反復練習をする必要がある。

 

チェンソーを体にぶら下げて、

実際に構えを取ってみて、

安定する位置を見つけながら樹上を移動する、という練習が必要。

 

それができないと、

今日の僕のように、

筋肉と体幹を使いまくり、疲れつつ、

不安定な姿勢でチェンソーを操作し、

絡まったロープに辟易しながら、

体をブラブラさせて降りたり登ったりしながら、

時間ばかり食って、

素人感丸出しで

結局のところ安全じゃない状態で高所伐採をすることになる。

 

今日、なんでケガしなかったのか、わからない。

 

チェンソーを構えて、フラフラしない位置に体を取る

これがまずは最重要。

 

で、じゃあどうやって切っていくのか、というのが次である。

 

 

切り

吊り切りの場合、

重要になるのは

  • チョークをする方向
  • 木の重心
  • ラフターの鉛直からのズレ
  • V字カット
  • 衝撃荷重をかけない

というところだろうか。

 

チョークをする方向

基本的に、最終的に圧縮応力がかかる箇所を先に切って、

引っ張り応力がかかる箇所を切り進んでいくというのが

カットの基本になる。

 

チョークをして、上から引っ張っている点を持ち上げるわけだから、

その真下は、基本的に引っ張り応力が働いている。

 

したがって、その反対方向を先に切り込んでおく必要がある。

V字に切ることで、

切ったあとも木はそこに落ち着いているので、

衝撃荷重をかけることなく、

荷を移動させることができる。

 

棒であれば、チョークの位置で応力の分布がわかる。

枝があると、枝のほうに重心がかかるため、

枝のあるほうに、圧縮応力が集まることは見て取れる。

 

結局、応力の分布がわからないから、

バーが噛まれるわけである。

 

そして、応力の分布は見れるわけではないので、

現場では、切れ目が狭まるか、広がるかで判断するしかなく、

それゆえに、どういう挙動をするかを知るのはかなり遅い。

 

切ってから初めて知れるという順番になっている。

 

それをあらかじめ知りたいが、

枝や、ラフターの釣り位置やらで、

事前にはわからない場合が多い。

 

 

事前にわからないときに、

当たるも八卦当たらぬも八卦で切るという発想が

やはりバーが挟まれるという事態を招く。

 

事前に、応力の分布がわかるように仕向ける、という発想が重要である。

ラフターであれば、オペレーターの人がいるわけだから、

ある程度状況を変えることはできる。

 

そこを話し合って、応力がわかりやすい形にもっていくという頭を持とう。

 

 

 

 

処理

ラフターでパッカーの傍まで荷を移動させて

そこでさばいて、

幹と枝に仕分けてって感じ。

 

化粧

大径木の根元付近の化粧切り。

ツライチで切り切ることの難しさよ。

 

基本的に、バーの長さより長い木を切るときは、

しかしなるべく、バーの長さでは切ることが大切。

 

 

力を入れないこと。

切っている最中に少し下に潜り込むらしいので、

それを制御する向きに力を入れること。

 

上向きに。

 

チェンソーを切削方向に押さえつけて切るのは推奨しない。

チェンソーの回転で勝手に切っていくというのが正しい。

 

チェンソーを揺らすことで削りやすさを上げて、切り進む速度を上げていくくらいか。