諸行無常は流転しない

諸行無常である、というこのこと自体は、常である。『万物流転の法則』自体は流転しない。そんな流転しない物事をできるだけ見ていたいね、ということで数学や物理について学んだりしようと思っているブログです。

竹の皆伐

 

今回の事業は拡大竹林(管理された竹林からはみ出た竹林)の腰高皆伐

竹を腰高で切ることで、成長が阻害されるという説があり、
その説に基づいてこの事業が行われている。

 

そして、ボウフラの発生を抑えるために、
腰高伐採のあと、節に水がたまらないように、
なるべく節のすぐ上に切削面がくるようにする。

 

この2点を守って、皆伐

  1. 竹を腰高で伐採する
  2. 節のすぐ上に切削面がくるようにする

ルート近くは、腰高で竹の株を残すのはそれはそれで邪魔になるので、
地際で切ってもよい。

 

で、まず皆伐とはいえ、切り捨てると今後の作業の邪魔になるので、
切った後、整理する。

整理は、等高線上に竹を集積が基本。

谷に転がっていかないように日本の株や針葉樹や竹の株にかける形で集積する。

 

まず現地についたらば、
竹をどこに集積するかということを決定する。

手ごろな間隔で2本、等高線上に並んだ株があるところを集積場所として選ぶ。

そして、その決めた集積場所に集積しやすいように竹を伐倒してゆくという形になる。

 

竹の伐倒は、まず

  • 枯れた竹
  • 折れた竹
  • 先折れの竹

などの伐倒に邪魔そうな竹から行う。

それらが除外できたら、
まずは横に倒していけそうな竹から切っていく。

あるいは集積場所を開けるために切る必要のある竹から切っていく。

竹の密度が高いところだと、
まずは竹を達磨落とし、あるいは蛇腹で足元に固めて、
倒しこむところをつくる必要がある。

で、倒し込めむ場所が作れたら、
ばっさばっさと倒してゆく。

受け口を開けて、
バックカットを少し入れて、
押してみて、
傾き加減を確かめながら、バックカットを切り進めていく。

ノッチとバックカットがある程度入ると、
手で押すだけでも
わりと竹は任意の方向に傾いてくれる。

ある程度の竹の傾きであれば、
手で押すだけでもわりと自由に操ることができる。

ヒンジの残し方にも一工夫できる余地がある。

谷側のヒンジを薄く作ることで、
山側のヒンジがより効くことになり、
山側のヒンジは、竹が谷側に傾いていくことをある程度抑制してくれる。

逆もまたしかり。

そういうヒンジの一工夫で随分と伐倒方向のコントロールはしやすくなる。

 

バックカットは徐々に入れることを忘れずに。

 

で、実際に竹を倒しこむことができたら、
自分はなるべく集積の場所から動かずに、
竹を引っ張り込むことで
次々と竹を集積していこう。

足場の悪い山の中で動くことは時間のロスにつながる。

引っ張り込んである程度の長さで切り、
引っ張り込んである程度の長さで切る。

枝に差し掛かったら、
枝を払って、引っ張り込んで、
枝を払って引っ張り込む。

竹のほうを動かすことで自分は動かずに済む。

しかもずっと同じ場所で枝を払うことができるので、
同じ場所に切った枝がたまっていってくれる。

だから集積の場所で枝を払っていれば、枝を移動させる必要もない。

 

そのようにして、集積をためていく。

枝を払うときは、
ある程度チェンソーの回転数を上げて、
幹の根本側から払っていく。

 

枝を払うときは、
払っている枝の次の枝を見ながら行う。

そうすることで驚くべきスピードで枝払いを終わらせることができる。

 

一呼吸で枝が払われていく。

 

速い。

 

以上が教わった竹の皆伐の工程になる。

熟練者に教わったので、ほとんど無駄のないかなり効率的な方法となる。

 

 

 

熟練者はどうやってこの方法を思いついたのだろうか。頭を使ってこの方法を自分で思いつけるかどうかわからない。自分のしている作業を自分で客観的にみて、改善できる場所を見つけていって、改善策を出していって、、という形でこの方法に落ち着いたのだろうか。

 

それから注意点として、
チェンソーを保持することが大切であるということを伝えられた。

中落とし(木にかかった竹を真ん中らへんで切ること)のときに、
下から切れ込みを入れて、
チェンソーをずっとそのまま保持していけば、
竹が折れていくことで勝手にチェンソーに体重がかかって切れていく。

チェンソーを動かす必要はないということ。

そのままチェンソーをその場でキープしていれば、
勝手に中落とされていく。

チェンソーは切るものではなく、削るもの。

振り回したとて、切れるものではないということ。

 

 

 

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あとは、らせん木理のこと
チェンソーの削り工程は3工程だということ
を話してもらった。

 

 

*広葉樹(クヌギ、ナラ)などの伐倒の講習をしなくてはならなくなったので、
そこをもう一度勉強しなおす必要がある。

 

 

 

おわり